3.NPO活動に問われるもの

2001.5.29　境毅

はじめに

NPOの法人格が認められたことで、多くのNPO組織が誕生しています。では私たちはどのようなNPO活動をめざすのか、この点について私見を書きます。

1）NPO活動一般のイメージ

a）目的

　NPO活動には、当然、目的があります。他方、NPO活動を成り立たせるものは、金と組織と人です。そして、NPO活動の目的は、金の集め方、組織の作り方、人材の作り方に反映されなければなりません。

b）金

　金の集め方としては、寄付金を中心とするか、事業収入を中心とするか、会費収入を中心とするか、の三つのタイプに分けられます。
　寄付金も財団などからの大口の醵金に頼るものから、小口の寄付を広範に集めるものまであるだろうし、事業収入も色々なタイプの事業を立ち上げることが可能です。
　また目的によっては、会費収入だけで維持していく方がよいこともあります。

c）組織

　組織のつくり方も、事業をするかしないかでちがい、また、事業をする場合も、雇用労働によるのか、協同組合的労働にするのか、それとも無償のボランティアにするのかでちがいが生れます。

d）人材

　人材のつくり方についても、単に事業にかかわっているメンバーのみを対象にするのか、それとももっと広く参加できる仕組みをつくるのかで変わってくるでしょう。

2）フリーターズ・ネットワークの場合

a）目的

　フリーターズ・ネットワークの目的は、フリーターの階層としての運動をつくり出すことにおかれています。そのためには、フリーター各人が自分を一つの階層に帰属するものとして意識していく仕組みが必要です。
　他方、階層としての運動というとき、既存のフリーターの意識に依拠して構想することは出来ません。階層としての運動の構想は、21世紀を迎えた日本の社会の現状そのもののうちから導き出されなければならないでしょう。
　そうすると、持続可能な社会形成の主体としてフリーターを位置づけ、ここから多様な新しい社会運動が綜合されたものとして、階層の運動を捉えることが出来ます。
　そうなれば、フリーターズ・ネットワーク自体が、一つの手本として、新しい社会運動として、構想されなければならないことになります。

b）金

　フリーターズ・ネットワークは、事業による収益をもとに運営される事業体であるべきです。持続可能な社会形成の主体ということは、株式会社や公務員とは別の働き方で、社会的に意義のある事業を進めていくことに他なりません。

c）組織

　フリーターズ・ネットワークの事業は、生産協同組合の組織によって担われるべきです。事業にかかわる人々は、出資し、労働し、管理をする協同事業者でなければならないでしょう。この協同組合を土台にして、多くの人たちのボランタリーなかかわりも保障していくことが出来ます。

d）人材

　フリーターズ・ネットワークの人材育成は、フリーター総体を対象とし、その相互＝自己教育でなければなりません。多くの人たちが色々な活動に一寸参加しても、その活動が総体のうちで生きているような、そのような人々のつながりをつくっていくことが問われます。

e）事業計画

　HPの開設
　HPでの有料のメールマガジンの発行
　HPでのアンケート
　フリーターズ・ユニオンの育成
　HPでのフリーマーケット（入会費をとる）
　出来ます・してほしい
　決済　現金・LETSetc.
　出会いのサイト

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Author: admin Published: 2006/1/5 Read 2824 times