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コミュニティビジネスの輪郭


コミュニティビジネスの輪郭

2006年4月12日

1) いま必要なこと

 私達三団体は、寮や事務所やリサイクルショップなどのコミュニティビジネス開始のための経験と資源を蓄積してきました。そして現在ではカフェコモンズの開店後半年を迎え光愛病院の売店・喫茶事業も開始されています。このようなときに、三団体のミッションからすれば、これまでの活動をコミュニティビジネスの展開へとつなげていくことが、問われているのではないでしょうか。そのためには私達が構想するコミュニティビジネスの輪郭が描き出されなければならないと思います。

2) コミュニティビジネスを協同組合的経営で

 コミュニティビジネスについてはいま、企業も行政も育成しています。それらは、おおむねボランティア活動の有効利用という観点と、事業費の安上がりのシステムとして位置付けられているようです。しかし私達のミッションは事業を協同組合的に経営していくということですから、企業とのパートナーシップや、行政からの委託事業という形からは出発できないと思われます。実際私達は独自の事業展開でここまで成長してきました。

3) 社会的に不利な立場の人達との協同

 私達が築きあげてきたこれまでの特徴は社会的に不利な立場の人達との協同でした。「助ける人‐助けられる人」という従来ありがちな枠組みを取らず、共に働く場を創出することを課題としてきました。私達のコミュニティビジネスはこの伝統を受け継ぎ、これを更に発展させていくところからしか、実りのあるものとはならないように思います。

4) コミュニティビジネスの業態

 私達の今の経験は、寮事業、飲食業(喫茶・居酒屋・ランチ)、パンの製造、小売業、社会教育事業、です。事業の拡大は同業か隣接事業からはじめることが鉄則です。とりあえずは共同生活寮の拡張、パン工場、学習塾、などがあり、また障害者を雇用する事業体として、助成金の申請も必要でしょう。その場合には従来の提携先であるフェルマータとの連携が新しい形ではじまるでしょう。さらに「なかま」の配食事業と連携した取り組みも考えていかねばなりません。長期的には、子育て、高齢者福祉、シニアの溜まり場などの複合的施設の設立が目指されなければならないでしょう。その場合には生協との協同が日程に上るでしょう。

5) 全ては人材の集中から

 私達の活動のもう一つの特徴は豊富な人材を生み出していることです。それをコミュニティビジネスという基本軸を立てることで沢山の働く場を創出していかなければなりません。そのためには安く住める住宅を富田地域に集中して開発していくことが必要でしょう。安く住めることで、協同組合的な起業にも乗り出していけます。また社会的に不利な立場の人達との協同を進めることで地域でのコミュニティ作りに貢献していけます。地域で評価されるような事業体として登場することがコミュニティビジネス成功の鍵です。






Date:  2006/8/3
Section: 現場から6
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