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21.こがれ話その13思い蟌みに぀いお


21.こがれ話その13思い蟌みに぀いお


 「考える」の第6回研修䌚で、フランシス・ベヌコンの「ノノム・オルガヌム」䞖界の倧思想6 河出曞房をずりあげおみお、色々気付いたこずがありたした。レゞュメフリヌタヌズ・ネットワヌクHP参照にもすこし曞きたしたが、ベヌコンは䞭䞖の神孊を頂点ずした孊問䜓系ず倧孊制床を批刀したのですが、その際に、ものの考え方そのものを転倒しようずしたのですね。だから、圓時の支配的な考え方の根底にあったアリストテレスの「オルガノン」アリストテレス党集1.2.岩波曞店に代わる新しい思考方法ずいうこずで自著に新オルガノンず呜名したのでした。

 圓時の䞀般的な思考方法は、抜象的、䞀般的な呜題から珟実を解釈しようずするもので、これに察しお、ベヌコンは具䜓的な事実ず経隓から出発しお、䞀歩䞀歩䞀般的な呜題ぞず進んでいく方法を提案しようずしおいるのですが、ベヌコン自身が認めおいるように、これは蚀うのは簡単ですが、実行するこずは難しい。そこでベヌコンは有名な「むドラ」論で、人々が思い蟌みに取り付かれお、その思い蟌みにもずづいお刀断しおしたっおいるこず、その結果珟実が芋えなくなっおいるこずを瀺すこずで、いわば迂回しお正しい方法を提瀺しようずしおいたす。
 䟋えば感心したのは、次のような思い蟌み予断に぀いおの考え方です。
「予断は人々の同意を埗るだけの力は十分もっおいる。  ただそれだけでなく、同意を埗るためなら、予断の方が解明よりもずっず有力である。」235頁
 最近のプラグマティズムの真理論では、瀟䌚の倚数が同意しおいるような呜題が真理だずいった意芋もあるようですが、ベヌコンは逆に、予断の方が同意を埗やすいず考えおいるのですね。そういえば、ベヌコンの信奉者であったノィヌコも次のように述べおいたした。
 「人間粟神の本質は限定されおいないものであるため、人間はひずたび未知のずころに迷い蟌むず、自らを䞇物の尺床ずする。この公理から人間に共通する二぀の習性が生たれる。䞀぀は〈噂は広たるに぀れ倧きくなる〉であり、もう䞀぀は〈事実は噂を鎮める〉である。」䞖界の名著33å·».114115頁

 今日テレビなどのマスコミの登堎で、人々は幌少の頃から、思い蟌み予断や噂の嚁力を芋せ付けられ、自分自身の思い蟌みを自己反省する胜力を奪われおいるように思われたす。自分自身の思い蟌みに気づけよ、これがベヌコンから私が読み取ったメッセヌゞでした。




Date:  2006/1/5
Section: ç ”修䌚こがれ話
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