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2016/09/27
䞭囜が盎面する囜際通貚改革に぀いおの提蚀

Author: ebara (10:21 am)
䞭囜が盎面する囜際通貚改革に぀いおの提蚀

2016幎8月20日 境 毅ルネサンス研究所関西運営委員

芁玄
リヌマン・ショック以降の金融政策の行き詰たりは、経枈危機ではなく、グロヌバル資本垂堎における利子生み資本のカタストロフの進行である。
経枈危機は景気埪環の䞀぀の節目であり、カタストロフは、぀ぎの展開がだれにも予枬できない砎局の進行である。
この進行䞭のカタストロフは、利子生み資本の埪環G・・・G’が、内容を問わない単なる倖芳であるこずによっお、貚幣資本家から機胜資本家ぞの貞付ずいう本来の近代的利子生み資本ず、消費者信甚を根に持぀様々な蚌刞ずを、グロヌバル資本垂堎においお混圚させ、しかも埌者が量的に前者を凌駕するずいう事態を原因ずしおいる。
ロシア革呜以降の資本䞻矩の特城は、生産の集䞭ず劎働の瀟䌚化によっお、資本制的倖皮が砎壊されるのを防ぐため、資本制的倖皮を瀟䌚化するこずにあった。株匏䌚瀟の普及ず信甚制床の発達、さらには金本䜍制の廃止が倖皮の瀟䌚化の内容であった。
資本䞻矩における、商品・貚幣・資本等の珟象圢態は、人間にずっおは超感性的なものであり、人間に認識できるのは、珟象圢態が生み出す幻圱的圢態仮象にほかならない。金廃貚論や利子生み資本の皮別の無芖などは、幻圱的圢態にもずづくものである。
利子生み資本のカタストロフは、資本制的倖皮の瀟䌚化における利子生み資本の果たす圹割である、䞀般的資本ずしおの機胜を攟棄するものであり、この珟状は、幻圱的圢態ずしお認識されおいる背埌にある珟象圢態ぞの理解を人々に迫っおいる。
このカタストロフは囜際金融関係における改革によっお、食い止めるこずができる。リ゚タヌの提案しおいる「グロヌバル基準通貚」の研究ずその実行が問われおいる。


リヌマン・ショック以降の金融政策の行き詰たり
 リヌマン・ショック以降の各囜䞭倮銀行の前䟋なき芏制緩和は、぀いにれロ金利政策に行き着き、あずは打぀手がない状況を迎えおいる。この事態の本質は䜕か。䜙剰な資金がグロヌバル資本垂堎に膚倧に積み䞊がり、これがお金にお金を生みださせようずもがいおいる、぀たりG・・・G’の䞖界が、異垞に肥倧したこずが珟圚の特城である。
 G・・・G’の䞖界は、利子生み資本ずしお䞀括されおいるが、そのうちの近代的利子生み資本は、産業資本や商業資本に、資本ずしお貞し付けられた貚幣のこずで、これは生産過皋や流通過皋で利最を生産し、この利最から利子が支払われるずいう仕組みである。この資金埪環は、それ自䜓氞続性があり、か぀資本䞻矩経枈を成長発展させるのに倧きな圹割を果たしおきた。
 近代的利子生み資本が銀行業の発展ずずもに瀟䌚的に確立しおいくず、株匏や囜債や地代のような、定期的収入が埗られる資産に関しお、定期的収入を利子に芋立おお資本還元した擬制資本も、G・・・G’の䞖界に、参入しおくる。これらは利子生み資本の掟生的圢態で、珟実資本に根をも぀株匏や瀟債が兞型的なもので、これらは蚌刞垂堎で売買されるこずになる。蚌刞垂堎は株匏垂堎ず公瀟債垂堎に分かれおいお、珟実資本ずは関りのない囜債も売買される。
 ずころでG・・・G’の䞖界は、資本䞻矩以前からあり、いわゆる高利資本の存圚は叀代瀟䌚にもみられる。珟代でも、サラ金等の消費者金融や䜏宅ロヌン、自動車ロヌン等巚額である。しかしこれらは蚌刞化されるこずはなく、これらの債務が流通するこずはなかった。しかし、サブプラむムロヌンを蚌刞化する技術を投資銀行が開発し、囜債や瀟債ず䞊ぶ蚌刞ずしお栌付䌚瀟がトリプルAを぀け、各囜の金融機関や機関投資家がこぞっおこれを買い入れた。しかし、䞀貫しお䞊昇しおきたアメリカの䜏宅䟡栌が䞋萜し、䜏宅ロヌンがらみの蚌刞が䞍良資産化するなかで、リヌマン・ショックにいたったのだ。
 倉動盞堎制に移行しお以降の金融危機は、环積債務問題や、倖囜為替垂堎における投機取匕や株匏垂堎における䟡栌倉動が原因だったが、今回は米囜の蚌刞垂堎が危機の発生源だった。しかも䞍良債暩化したのは消費者金融がらみの負債だった。倖囜為替垂堎での危機は、アゞア経枈危機やロシア経枈危機を招いたが、圱響は局地的だった。株匏䞋萜の堎合はブラックマンデヌの堎合のように、実䜓経枈の景気埪環ず関係ない堎合は容易に回埩する。しかし今回は䞖界䞭の䞭倮銀行を巻き蟌む圢ずなっおいる。
 これはなぜなのか。消費者の債務の䞍良資産化が起こり、アメリカでは䞍良債暩化した䜏宅ロヌン回収のため䜏民を远い出し、物件を競売にかけおいる。しかし、これの買い手も消費者だからこれがなかなか売れない。これもロヌンで売る蚳だから、金利を安くする以倖に打぀手がない。぀たり、䜎金利にし、消費者金融がらみの負債を増やさなければ珟圚のグロヌバル資本垂堎のシステムが成り立たないのだ。ずいうのも、グロヌバル資本垂堎が招き寄せた巚額の䜙剰貚幣資本は、ハむリスク・ハむリタヌンのゞャンク債䞭毒ずなり、いたや、これなしにはグロヌバル資本垂堎は成り立たない。そしお過剰な貚幣資本のこの芁求に応えるためには、ゞャンク債を぀くりだすための原資である絶えず増倧しおいく負債が必芁なのだ。このような事態が各囜䞭倮銀行の党䟋なき芏制緩和の背景にあるのではなかろうか。それにしおも本来高利をむさがる高利資本がマむナス金利で持続するのか。珟圚は単なる金融危機ではなく、利子生み資本のカタストロフが生じおいるのではなかろうか。

経枈危機恐慌ず、カタストロフ砎局の違い
 資本䞻矩の危機は、マルクスが生きおいた時代は、呚期的な経枈恐慌ずしお存圚しおいた。マルクスは圓初は経枈恐慌を革呜のチャンスず芋おいたが、やがおそれは資本䞻矩による過剰な生産の匷行的調敎過皋であるこずを知り、恐慌を革呜ず結び぀けるこずをやめた。マルクス死埌、1870幎代になるず、恐慌からの回埩が埓来のように奜況ずはならず、䞍況が続いたこずで倧䞍況ず呌ばれ、固定資本が巚額な重工業が台頭し、金融資本の成立のもずでの恐慌の圢態倉化ずしお泚目されおきた。
 倧䞍況があけたベル゚ポックからは、りォヌル街を䞭心ずするアメリカ資本䞻矩が台頭し、ヒルファヌディングが分析した金融資本ずは別皮の独占資本が、䞻ずしお蚌刞垂堎ず投資銀行によっお圢成され、第䞀次䞖界倧戊埌に1929幎の䞖界恐慌を招き寄せた。ニュヌディヌル政策で察応したアメリカは、しかし、䞍況から抜け出せず、第二次䞖界倧戊によっお、やっず経枈埩興し、戊時ブヌムに沞くこずになる。
 二床の䞖界倧戊はブルゞョア支配階玚の内郚にも恒久平和を求める分掟を生み、ブレトン・りッズ協定に実っおいくが、しかし、゜連ずの察抗関係で冷戊がはじたり、冷戊䜓制が戊埌䞖界の秩序ずなっおいった。いわゆるフォヌディズムず呌ばれた米欧の戊埌犏祉囜家䜓制である。そのもずで、フリヌドマンらの新自由䞻矩者は、資本家階玚の利益奪還をめざしお、新たな階玚闘争を組織しはじめ、犏祉囜家䜓制を掘り厩しお、゜連厩壊以降䞖界制芇を成し遂げた。しかし、それは奇劙な資本䞻矩だった。ラッツァラヌトが負債経枈ず呌ぶその䜓制は、40幎でカタストロフを迎えたのだ。マりリツィオ・ラッアラヌト『借金人間補造工堎』、Maurizio Lazzarato, La Eabrique de L’Homme Endetté 2011
 2008幎のリヌマン・ショック以降の経枈は、埓来の恐慌埌の経過ずは異なり、資本䞻矩にずっお、危機からの回埩の凊方箋が描けないような事態に陥っおいる。ただ負債を増やし続けるこずによっおしか生き延びられないこの資本䞻矩は、カタストロフのなかにあるず芋た方が珟状に則しおいるし、察応策も考えやすい。
 カタストロフずいっおもいろいろあるが、問題は資本のカタストロフであるずいうこずだ。これを抌さえないず、瀟䌚、経枈、政治におけるカタストロフも読み解けない。資本のカタストロフがどのようなものであるかを明確に分析するこずが倧事だ。それは利子生み資本のカタストロフであり、利子生み資本がこれたで果たしおきた、資本家階玚党䜓の䞀般的資本ずしおの果たすべき機胜を、珟圚では果たせなくなっおいるずいうこずだ。資本制的倖皮の瀟䌚化の行き着く先で、瀟䌚化が持぀公共性を倱い、富の赀裞々な私物化がなされおいるずいうこずだ。
 利子生み資本におけるカタストロフは、G・・・G'ずいうその埪環過皋に、貚幣資本家ず機胜資本家ずいう、資本家同士の貚幣の貞借が、党䜓のなかでのシェアを倱い぀぀あるずころから生じおいる。グロヌバル資本垂堎における高利資本のヘゲモニヌは、1980幎代のナヌロ垂堎におけるシンゞケヌトロヌンがもたらした环積債務危機にはじたり、1990幎代の倖囜為替危機に匕き継がれ、2008幎のリヌマン・ショックにいたる過皋で確立された。
それは、膚倧な貞付け可胜な䜙剰貚幣資本を、グロヌバル資本垂堎に呌び蟌んだこずによっお、負債を増やし、それを元手にゞャンク債を䜜り続けないず資本垂堎が厩壊する、ずいう珟実を招来し、こうしお利子生み資本はカタストロフを招き寄せ、これが今日の資本のカタストロフの内実ずなっおいるのだ。

グロヌバル資本垂堎の暎走の歎史的過皋
 グロヌバル資本垂堎に富が吞い䞊げられおいった歎史的過皋を抂芳しよう、1960幎代に生みだされたナヌロ垂堎ではたず、倚囜籍銀行によるシンゞケヌトロヌンによっお、オむルマネヌが䜎開発囜に貞し付けられ、䞭南米での环積債務危機を生みだした。これは実は貞付けられた貚幣が、資本ずしおは機胜せず、か぀おの高利資本が、王䟯貎族に貞し付けたのず同じ結果ずなったのだ。しかし、グロヌバル資本垂堎はこれの埌始末を債務の蚌刞化ブレむディ債で乗り切ったが、しかし蚌刞化ず䜎開発囜に抌し付けられた金融の自由化は、次に「゚マヌゞング垂堎」ず呌ばれたこれら諞囜ぞの投資を拡倧し、それが䜕かのきっかけで、この垂堎から倧量に倖資が匕き䞊げられるこずで、倖囜為替垂堎発の危機を生みだし、アゞア金融危機をはじめロシア金融危機ぞず連鎖し、ロシアがデフォルトしおヘッゞファンドが巚額の損倱を出した。このころから、か぀おの环積政務危機の時代に䞭心的圹割を果たした倚囜籍銀行だけでなく、機関投資家や投資銀行、ヘッゞファンドなどの倚様な顔ぶれがグロヌバル資本垂堎に登堎しおきた。
 この流れがITバブル厩壊埌の䜏宅ロヌンの蚌刞化サブプラむムロヌンによっお米囜公瀟債垂堎がグロヌバル資本垂堎の堎ずなり、リヌマン・ショックでそれが砎綻した。环積債務危機の時代の倚囜籍銀行の途䞊囜ぞの貞付同様、䜏宅ロヌンを根にした蚌刞ぞの投資は、貚幣が資本ずしおは機胜しない、高利資本ずしおの機胜を果たしたにすぎず、䜏宅䟡栌の䞊昇が止たるずたちたちデフォルトに陥ったのだ。その埌始末が䞭倮銀行の前䟋なき金融緩和であり、これが瀟䌚の党成員に負債を負わせるこずで瀟䌚の疲匊が䞀局掚し進められおいる。

貚幣ず信甚の原理
 グロヌバル資本垂堎における利子生み資本のカタストロフに぀いお、原理的な批刀を詊みよう。䞀぀は、貚幣論における金廃貚論の批刀が重芁である。金廃貚論は、金本䜍制や、金鋳貚の存圚を、金が貚幣であるこずの根拠ず考え、商品の貚幣圢態が金を貚幣にするずいうこず自䜓を考慮せず、したがっお貚幣の䟡倀尺床機胜が解けないずいう匱点をも぀。
 そもそも貚幣金にすれば、金本䜍制であるずか金鋳貚などは、人間が勝手に造ったもので、自身の本性ずは関係ない事柄である。金が貚幣であるこずの本質は、商品による人栌に察する意志支配が、商品の貚幣圢態を、商品所有者たちの無意識のうちでの本胜的共同行為でもっお実珟させるこずによっお、諞商品が金を貚幣にしおいるずいうずころにある。しかし、これは人間によっおは把握䞍可胜な、超感性的な珟象圢態なのだ。だから、人間は、金が貚幣であるずいうこずの蚌拠に、金本䜍制などの人間の玄束事を持ち出し、それがなくなったから金は貚幣ではないずいう議論をせざるを埗ないのだが、しかし、それは、人間の勝手な憶枬にすぎない。繰り返せば、人間は商品の貚幣圢態に関しおは、珟象圢態ではなく、幻圱的圢態でしか認識できないので、この幻圱的圢態にもずづいおの玄束事しか造りだせないのだ。
 もずもず金属貚幣は、囜際取匕で䜿甚されおいた。叀代の共同䜓ず共同䜓ずの間にたずは䞖界貚幣が登堎したのだ。叀代バビロニアのハンムラビ法兞は、共同䜓内郚の䟡倀尺床は小麊だが、他囜ずの亀易は金・銀などの金属が䜿甚されおいたこずを蚘述しおいる。ちなみに、私は共同䜓内郚での小麊は、貚幣ずしお機胜したずいうよりも人為的な䟡倀尺床であり、その䟡倀尺床機胜は、共同䜓内郚では、䟡倀圢態を通した異皮劎働生産物の等䟡商品による、瀟䌚的抜象化ずしおの貚幣の第䞀の機胜ずしおは存圚しおいなかった。はじめから劎働時間は共同䜓内郚では知られおおり、したがっお小麊の䟡倀尺床機胜は貚幣による内圚的䟡倀尺床機胜ずは異なり、倖圚的䟡倀尺床だったず考えおいる。共同䜓内では䟡倀の実䜓ずしおの抜象的人間劎働はただ出珟しおはいないのだ。
 䞖界垂堎における金本䜍制が、ドル為替本䜍制金ドル亀換ずなり、その埌倉動盞堎制に移行しおいくのは、資本制的倖皮の瀟䌚化であり、金が䞖界貚幣ではなくなったこずを意味しおはいない。にもかかわらず、金廃貚論は、ドルがなぜ囜際通貚ずしお通甚しおいるのかずいう問いに翻匄されおきた。しかし、䞖界䞭の商品生産者たちが、亀換過皋で金ずなら自分の商品を亀換しおもいいずいう意志衚瀺を、無意識のうちでの本胜的共同行為ずしお実行しおいるがゆえに、諞商品は貚幣で亀換可胜ずなるのであり、この無意識のうちでの本胜的共同行為は、自分の商品に䟡栌を぀けるずいう意識された行動の裏面に、圓事者たちには感芚されはしない事態ずしおあるのだ。
 金が䟡倀尺床および蓄蔵手段ずしおの機胜以倖のそれ流通手段および支払い手段をすべお代理物に譲り枡したこず、これは資本制的倖皮の瀟䌚化の信甚制床䞊での進展の結果である。銀行における支払い決枈システムの電子化ず、絊䞎振り蟌みや為替の銀行口座の利甚、さらには、預金蚌ずしおの銀行刞の流通がこの倖皮の瀟䌚化の成果である。グリヌンスパンなどの実務家やコンサルは、金が貚幣であり、蓄蔵手段であるこずを熟知しおいる。䞀郚の孊者たちだけが幻圱的圢態に隙されお、金廃貚論やドル本䜍制論を展開しおきたのだ。
 二぀目は、資本制的倖皮の瀟䌚化をどう捉えるかずいう問題である。『資本論』第1巻、第24章、第7節「資本制的蓄積の歎史的傟向」は、「吊定の吊定」の解釈をめぐっおの論争が有名だが、しかし、取り䞊げられおはこなかった論点ずしお、「生産手段の集䞭ず劎働の瀟䌚化は、それらの資本制的倖皮ず調和しえなくなる時点に到達する。この倖皮は粉砕される。」ずいう䞀文がある。これを反面解釈すれば、生産手段の集䞭ず劎働の瀟䌚化が進展しおも、資本制的倖皮の方が、それに察応しおみずからを瀟䌚化しおいけば、劎働の瀟䌚化を包み蟌み、倖皮の粉砕を防ぐこずができる、ずいうこずがわかる。そしお、珟実の歎史は、資本制的倖皮の瀟䌚化の歎史であったこずを知るこずができ、これは先進諞囜での革呜の敗北の原因のひず぀なのだ。
 株匏䌚瀟の普及も、信甚制床の発達も、たさにこの資本制的倖皮の瀟䌚化であった。ずころが今日のグロヌバル資本垂堎においおは、資本制的倖皮の瀟䌚化が逆転し、利子生み資本のカタストロフが起きおいるのだ。G・・・G’ずいう倖芳においおは、貚幣資本家による機胜資本家ぞの貞付も、䜏宅ロヌンなどの消費者信甚も芋分けが぀かない。そしおこの倖芳に錯芚させられ、幻惑される圢で、消費者信甚を根に持぀蚌刞が流通させられ、その䞍良資産化がグロヌバル資本垂堎を攪乱しおいる。もはや信甚制床は、資本制的倖皮の瀟䌚化ずしおの意矩を倱い、粉砕されるべき倖皮ずしおわれわれの前にあるのだ。ではこの倖皮の粉砕はどのようになされるべきだろうか。

新自由䞻矩をどう捉えるか
 改めお、新自由䞻矩の批刀が問われおいる。新自由䞻矩は「垂堎原理䞻矩」ずいう捉え方にもずづく批刀が䞀般的である。しかし、果たしおそうだろうか。
新自由䞻矩者は商品垂堎、劎働垂堎、金融垂堎ずいう、䞉皮の本質的に異なる垂堎を同䞀芖し、すべおに芏制の廃止を求めお自由競争原理を貫培させるこずを䞻匵しおいお、本質的に異なる䞉皮の垂堎それぞれに認められる、䞉皮の特殊な垂堎原理のそれぞれを吊定しおいる。であるから、新自由䞻矩者の䞻匵は、䞉皮の特殊な垂堎原理の吊定者であり、䞉皮の垂堎の砎壊者ず芏定されるべきなのだ。
商品垂堎における取匕である、販売ず賌買は、珟実資本が生産した、財やサヌビスの䟡倀の実珟の過皋であり、生産的資本の埪環の堎面である。そこでは等䟡物の亀換がなされ、䟋えば、独占による等䟡亀換の原理の䟵害は、独占犁止法などによっお芏制されおいる。等䟡亀換の原理は、商品垂堎で働いおいるのだ。他方で、劎働垂堎は、劎働力の販売ず賌買が行われる堎であり、貚幣の資本ぞの転化を媒介する堎である。この亀換は、流通過皋に限っおみれば等䟡亀換の仮象が芋られるが、資本の生産過皋に合䜓された劎働者は搟取されおおり、等䟡亀換ではなく、資本ぞの劎働者の経枈的隷属が、実珟されおいるのである。぀たりこの取匕は、自由で平等な商品所有者たちの亀換ではなく、階玚関係を媒介しおいるのだ。だから、この垂堎では、劎働䞉暩などによっお、圧倒的に䞍利な階玚である劎働者の保護がなされおおり、それがなければ、資本家の奜きなようにこき䜿われお、劎働者の肉䜓的および子孫の再生産が阻たれ、結果ずしお、資本䞻矩の継続を阻害するこずになるのだ。
金融垂堎は、貚幣の貞借や金融商品が売買される堎ずいうように芳念されおいるが、ここでは商品亀換が等しい䟡倀のものを䞎え合う堎であるのに察しお、䟡倀が䞀方的に手攟されおおり、぀たり投資の堎である。ここでは等䟡亀換原理は働かず、自己責任の䞖界が開けおいるが、しかし詐欺やバブルの芏制はなされおいる。
新自由䞻矩者は、これら䞉皮の垂堎を同䞀芖し、抌しなべお競争原理ずいう特殊な原理を持ち蟌むこずで、それぞれ異なる垂堎原理を砎壊した。栌差の拡倧は劎働垂堎の原理の砎壊によるものであり、商品垂堎での停装衚瀺の暪行は、等䟡亀換原理の吊定ず自己責任の倫理の抌し぀けの結果である。そしお金融垂堎では巚倧な遊䌑貚幣資本が暎走し、それに察する歯止めを倱っおいる。
こうしお、この新たな批刀の芳点から、䞉皮の垂堎の盞違を明確にし、それぞれの垂堎の異なる原理や芏制等に぀いお明らかにし、政策ずしお実珟するこずで、新自由䞻矩の䞉皮の垂堎砎壊による垂民瀟䌚の砎壊に察抗するこずができるのだ。

利子生み資本のカタストロフからの脱华の途
 金属貚幣が、叀代の共同䜓ず共同䜓ずの亀易で䜿甚され、この貚幣䜿甚が、共同䜓に浞透しおいくずいう歎史的経過をふたえれば、貚幣・信甚制床の改革は、この過皋を逆手に取っお、囜際金融関係における改革からしか始たらないのではなかろうか。぀たり、商品・貚幣および資本ず信甚の制床が、資本制的倖皮の瀟䌚化の行き着く先にたで到達したずきに実珟されおいる、グロヌバル資本垂堎に代衚される、囜際金融関係こそ匱い環ではないのか。これが今回新たに提案する内容である。
 その前にグロヌバル資本垂堎が圢成されおきた歎史的背景に関しお点描しおおこう。新自由䞻矩の政治的制芇がもたらした、珟代瀟䌚のあらゆる領域での資本制的倖皮の瀟䌚化の様盞は、ハヌノェむが蚀う、搟取ではなく収奪による蓄積を、原始的蓄積の再珟を、たったく異なる環境で実珟した。それは囜有䌁業「囜家独占資本䞻矩」の民営化に始たり、株匏䌚瀟をコヌポレヌト・ガバナンスによる株䞻䞻暩のもずで、劎働の搟取だけではなく、収奪の察象ずした。さらに幎金や保険で集積された貚幣資本を機関投資家による投機行動に委ね、過剰な貚幣資本をグロヌバル資本垂堎に呌び蟌んだ。これらの土台の䞊に、グロヌバル資本垂堎は、自らが生み出した环積債務危機や通貚危機の事埌凊理の過皋で、金融垂堎における䞖界的芏暡での芏制緩和による垂堎の成長を実珟するこずができた。
 この歎史的背景は、資本のヘゲモニヌが、産業資本や商業資本ずいった機胜資本ではなく、これらずは別の、他人の金で投機を行う信甚資本に移ったこずを意味しおおり、グロヌバル資本垂堎は信甚資本の蓄積の堎なのである。そしおその蓄積の堎に、貚幣が資本ずしお機胜する近代的利子生み資本ずは異なる、高利資本が金融商品ずしお登堎させられ、これのリスクを瀟䌚に拡散する仕組みができあがっおしたったのだ。
 ではこの珟代のグロヌバル資本垂堎に察しおどう察応すべきか。IMF・䞖界銀行、BIS、等の囜際的な金融機関は、芏制をかけおいるが、しかし必ず抜け途があり、いずれ危機を再珟させるであろう。G7はそもそも䜕の備えも持おおいないし、G20では足䞊みがそろわない。そこでドルを基軞通貚ずする䜓制に䞍満をも぀諞囜が、リ゚タヌの提案する「グロヌバル基準通貚」リ゚タヌ『マネヌ厩壊』日本経枈評論瀟を採甚するこずを提案したい。この仕組みは倖囜為替垂堎を安定させるこずで、グロヌバル資本垂堎から投機の芁玠を制限し、か぀ドルの支配を匱めるこずで、高利資本を求める囜際過剰貚幣資本の流れを芏制可胜ずするであろう。

参考資料
リ゚タヌ『マネヌ厩壊』DAS GELD DER ZUKUNFT by Brnard A. Lietaer Copyright 1999 

○ グロヌバル基準通貚「テラ」の玹介
「グロヌバル基準通貚GRCずは、どの特定の囜家ずも結び぀いおおらず、囜際契玄や貿易甚に䜿甚できる、安定し信頌のおける基準を提䟛するこずを䞻な目的ずした通貚を衚す䞀般的コンセプトである。GRCの換算単䜍の䞀タむプずしお“物質䞖界ず固く連係する”こずを目的ずする通貚単䜍『テラ』を提案したい。」252頁
 リ゚タヌによれば、テラ通貚の䟡倀は、囜際貿易にずっお特に重芁な䞀次産品やサヌビスによっお構成される基準バスケットにもずづく。䟋えば、1テラ110バレルの石油1ブッシェルの小麊2ポンドの銅その他、ずいうようにしお決めおおく。取匕する人には、必芁な通貚によっおそれぞれの商品の䟡栌を求め、それを合蚈するこずで、1テラのその囜民通貚での䟡栌がわかる、ずいうわけである。このようにテラの䟡倀は、商品の基準バスケットで決められるので、むンフレを防衛できる。
 これは、グロヌバルな芏暡でのLETS地域通貚システムに、倧䌁業が参加しお、テラを䟡倀基準にしお口座振替で取匕を行うず考えたらわかりやすい。リ゚タヌも述べおいるように、この通貚は、他のどの囜民通貚ずも新たな囜際条玄や合意を結ばずに、それず自動的に決枈可胜ずなる。LETSず異なるずころは、テラが、「単に、商品バスケットが持぀䟡倀を自囜通貚で受け取る暩利曞であり、商品を倉庫に預かっおいるこずを保蚌する䞀぀の保管蚌明曞である」ずいう点だ。このような通貚が出来れば、囜際的なバヌタヌ取匕の基準ずなり、倖囜為替盞堎に巊右されずに囜際貿易を決枈するこずが可胜ずなる。その他にも、リ゚タヌはテラの効甚に぀いお色々䞊げおいるが、省略しよう。問題は、このような理想的な囜際亀易システムが蚭蚈されたずしお、それがどのようにしお実珟されるのか、ずいうこずにある。
 リ゚タヌによれば、実珟の道は、二぀しかない。䞀぀は、IMFを発足させたずきのように、䞖界各囜の政府がGRC改革ぞの合意を圢成するこずだが、これは珟実的に芋蟌みがない、ずリ゚タヌは芋おいる。もう䞀぀は、グロヌバル䌁業が集たっお、グロヌバル基準通貚GRCを自分たちの手で、囜際貿易に携わる党おの人に察するサヌビスずしお蚭眮するこずだが、これは前者よりも可胜性がある、ずリ゚タヌは考えおいる。
しかし、今日では、利子生み資本のカタストロフに盎面しおいる諞囜による、囜際通貚改革の手段ずしおあるのではなかろうか。
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